タイトル

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E: 沖縄は大変な天気でしたな。台風12号に当たっちゃって。
T: うちのスタッフの桑原から前日に「台風が発生したみたいですよ〜」とは聞いていたんだけど、ふつう台風って遠くで発生するからすぐには接近しないでしょ。それなのにあの12号は、沖縄の近くで発生したからアッという間に近づいてきてさ・・・。
E: やたらと早足だったね。とは言え、沖縄での目当てはもちろん沖縄そばですから。
T: 沖縄そばはラーメンとは全く違うモノだけど、同じ麺類ということで括りたいと思います。
E: ラーメンに近い要素を持っているからね。ウドンや蕎麦は、どこでも食いたいという気分にはならないけれど、沖縄そばはいつでもOKというところとか。そりゃ俺個人の感じ方か(笑)。
T: 最近でこそ沖縄にもフツーのラーメン屋が増えつつあるけれど、圧倒的に主流は沖縄そば屋だし、地元の人もフツーに食べている。まさに沖縄の人にとってのラーメン、ということで。
E: 台風の影響で大いに揺れた飛行機がやっと那覇に着いて、ゆいレールに乗り、一軒目の沖縄そば屋「こどら」へ意気揚々と向かいました。夏に行った時見つけた店で、最近ではヒットだったの。それなのに・・・年中無休のはずなのに・・・閉まってました(泣)。
T: しかも、雨も降ってきちゃってね(泣)。
E: 行く前から台風は覚悟していたけど、空港に着いたときは晴れ間も見えていたからラッキーだと思ったのにな。
T: それで、先ちゃんの知り合いの人がやっている飲み屋(後述)が、昼は沖縄そば屋をやっているということで、そこに行きました。
E: その名は「我楽そば」。
T: 俺たちはそば(小)にじゅうしい(小)がついた650円のセットを注文。ちなみに、単品だと小は550円で大が650円。
E: どちらかと言うと、ニューウエイブな味わいだったね。
T: スープは澄んでいて、出汁がよーく効いている。麺はどちらかと言うと蕎麦っぽい食感で、全体的に日本そばに近い味わいで、量も少なめ。
E: 話によると「首里そば」にものすごく影響と衝撃を受けて始めたらしいんだよ。
T: なるほどね。針ショウガはモロにそうだね。
E: 「首里そば」もかなりニューウエイブだけど、それよりさらに沖縄そばから離れたモノ。カマボコも入っていなくて、具は肉と針ショウガのみ。
T: このそばはですね・・・美味しいんです。ただ、我々のような観光客が求める、いわゆる典型的な沖縄そばとはちょっと違う。でも、日ごろ沖縄そばを食べている地元の人が食べたら、おっ美味しいじゃんと思えるもの。
E: そうだね。でも、店の雰囲気は良いし、コーヒーが飲み放題というのも嬉しかった。
T: しっかし、食べているときのあの風雨はすごかったね。まさに台風という嵐で、傘なんて全く役に立ちそうもないくらい。
E: ムショーにせつなかったな。いつまでたっても店を出られないし・・・。
T: そして、その日の晩飯はまず、沖縄の名店「ジャッキーステーキハウス」で肉をガッツリ喰らってから飲みに行きましたな。
E: いつもとはちょっと違うパターン。
T: この沖縄ツアーには、スタッフの桑原と斉藤が初めて同行していたんだけど、なんとこの名物店に行ったことがないというので、だったら行かないワケにはいかんだろうと。
E: ココはいつ行っても活気に満ちていて、みんながニコニコして食べているから、こっちまでなんか嬉しくなるんだよね。
T: 決して、目からウロコが落ちるほど美味しいわけじゃないんだけど、地元の人からも観光客からも愛されている、という間違いなく正しい店。そして、その後に先ちゃんの知り合いの編集者で沖縄に嫁いだH女史のダンナさんが始めた、「古酒(クースー)バー・カラカラ」で飲みに突入。
E: ここは昼は「我楽そば」、夜は古酒バーになります。泡盛マイスターのH女史が好みの古酒をセレクトしてくれるんだけど、その古酒の美味しかったこと(ニコニコ)。泡盛はもちろん、食べ物メニューも充実していてオイシイ、とすこぶる魅力的な店。
T: ステーキで腹が一杯であまり食べられなかったのが残念だったよ。今度は腹ペコで行きたいね。
E: そんなこんなで古酒もたっぷり堪能した頃、桜坂というところへ連れていってもらいました。国際通りからちょっと入ったところだけど、いやぁ〜独特の雰囲気がありましたな。
T: どことなく新宿の歌舞伎町のゴールデン街みたいな雰囲気。連れて行ってもらったお店もディープだったけど、居心地の良い場だったな〜〜。
E: あれは、地元の人に教えてもらえないと絶対に行けない(笑)。怖いもん。でも、奥深そうでおもしろそうなトコロだったから、今度また探検してみたいよ。
T: ウンウン。
E: さすがにその日はもう沖縄そばは食べれなかったね、酔っ払っちゃったし。
T: そもそも東京のラーメン屋みたいに夜遅くまでやってないからね。
E: で、明けて翌日は台風の影響で風はまだ強かったけど、雨もあがってなかなかの天気。その日はレンタカーを借りて、沖縄そば屋巡り。だけど、徳さんは二日酔い気味で、オレはお腹の具合がイマイチ(笑)。
T: 完璧に泡盛の飲みすぎ。でも、江口さんのお腹の具合は、朝からカキ氷を食ったからじゃない?
E: 違うって。
T: まぁそんなこんなで、まずは我らの定番「首里そば」へ。
E: この日は最低3杯は沖縄そばを食べるつもりだったから、いつもは大を頼むオレも中にしときました。
T: 出汁の効いたスープが相変わらず美味しかった。ホント、沖縄そばってなんぼでも食えるよね。


E: でも、今回はサービスにちょっとキレがなかったと思わない?
T: それに、観光客ばっかり。って、俺たちもだけど・・・。
E: いつも並んでいるけれど、あんなに並んだのは初めてだったよね。
T: まぁ、地元の人はあんなに並んでいたら行かないよね。実際、サラリーマンをチラホラ見かけた程度だったし。
E: もしかして、これは危ない方へ向かっているのかな。
T: このまま変なことにならんといいけど。と、いうか正直に言って、そば自体も初めて食べたときよりも印象が弱かったんだよね。
E: 実はオレも・・・そう思った。
T: 味の深みがちょっと浅かった。観光客が増えるとそうなっちゃうのかな、どこも。
E: どうにか持ち直して欲しいけど・・・良いお店なのは間違いないからさ。
T: そうだね。そして、その後はレンタカーでガーッと北へ向かいました。
E: 2時間かけてね。
T: 先ちゃんオススメの瀬底島は、キレイなビーチでしたな。穴場っぽいし。
E: でしょ(ちょっと得意気)。台風じゃなければ、泳ぐ気マンマンだったのにね、俺たち。
T: で、瀬底島をちょっと過ぎたところにある本部町の「きしもと食堂」へ。
E: ここも非常に有名な老舗のそば屋。


T: 着いたのは3時頃だったのに、満席で並んでたね。ひっそりした町なのに、その一角だけレンタカーがたくさん止まっていて、人もワンサカ(笑)。
E: この時間に並ぶのは観光客だけでしょ。「きしもと食堂」の向かいに「新垣ぜんざい店」という店があるんだけど、この2つはもう観光地になっているから。で、「きしもと食堂」も八重岳という場所に支店を出しているんです。
T: ウワーッ。ココもですか!
E: どうも、そういう流れになってきているようですな。
T: 沖縄の名店、ヤバしって感じだね。オレは「きしもと食堂」は初めてだったけど、江口さんは食べたことあるんだよね。味は変わっていた?
E: 実は支店にも行ったことがあるんだけど、不思議なことに支店と本店では味が違うんだよ。支店は典型的な沖縄そばという味わいなんだけど、本店は味が濃いというか甘しょっぱいスープで個性的。前回食べたときはコレも結構「美味しいじゃん」って思ったけど今回は・・・それ程美味しいと思わなかった。
T: 関東のしょうゆ系うどんダシから濃さを引いて、砂糖とミリンをたくさん入れましたみたいな味。それなりに美味しかったけど、感動する味じゃないんだよね。
E: 甘みがあれだけ強いと、オヤツっぽい。その後にもう一軒行くつもりだったんで、小(450円)にしたから余計にそう思ったのかもしれないけれど。ちなみに大は600円。
T: 店の外観とか店内も、良い具合に枯れていて歴史を感じる雰囲気なのに、店内に貼ってある大量の色紙がちょっとポイント下げている、惜しいなぁ。
E: 確かに・・・微妙(苦笑)。そういえば、そばを食っている最中にまた突然雨が降ってきたよね、しかもドシャ降り。
T: 今回はソバを食べているときに、よく雨に降られましたな。
E: だけど、気を取り直して最後の一軒、「御殿山(ウドゥンヤマ)」を目指して、那覇へと一直線。
T: そこはオレらは以前に行ったことがあるんだけど、風情ある民家で、これまた雰囲気の良い店なんだよね。他人の家の庭先でそばを食うみたいな感じでさ。
E: ところが・・・着いたら・・・営業が終わってました(泣)。
T: でもさ、もしあれが間に合ってそばを食べていたら、俺たち完璧に飛行機に乗り遅れていたよ。
E: そこまでして食いたいんかい、って思うだろうけど・・・食いたいんです(笑)。
T: ラーメン者ですから。(沖縄そばですが)
E: と言いつつ、そばを食いっぱぐれたオレたちは空港でハンバーガーを食いました。沖縄といえば、もちろん・・・
E&T 「A&W」!
T: 薬くさいルートビア(清涼飲料水)は店内ではお替り自由です。
E: でも、最近はめっきり店の数が減っているよね。昔は沖縄本土にもたくさんあったのに、最近じゃマックやモスバーガーに押されている感じだもんね。
T: 美味しいハンバーガーなのにね。
E: オレは石垣島に行くといつもA&Wに行って、ルートビアを飲むのよ。最初はなんじゃこりゃと思ってたけど、だんだんクセになってくる。ポテトも旨いし、オニオンリングもたまらなく旨い。
T: 俺たちって、どこに行ってもB級なものばかり食べている。今回の沖縄でも考えてみれば、沖縄そばと大衆ステーキとハンバーガーだしな(笑)。そのほかも基本的にはラーメン屋と居酒屋しか行かないし。高級な料亭や、フレンチは・・・ほぼありえない。
E: ところで・・・徳さんってさ・・・。
T: エッ、何?(ドキッ)
E: 感動がすごく顔と態度に出るでしょ。だから、すこぶるわかりやすいんだけど(笑)。で、旨いモノを食べたときって、それを全身で表すじゃん。
T: ウン。
E: だけど今回は沖縄そばに対して、全体的にテンションが低かったでしょ。
T: (バツが悪そうな顔で)いやぁ・・・。
E: もう付き合いが長いからすぐわかっちゃう。徳さんは、旨いものを食べると、「あぁ〜幸せ〜〜」と言いながら、満面の笑顔でウンウンと頷くんだけど、今回は「首里そば」でもそれがなかったから、多分イマイチなんだろうなと思っていたんだよ。
T: バレてましたか。
E: だからこそ、閉まっていた「こどら」で食わせてあげたかったなって。それが心残りなんだよね。
T: 大先生に気をつかわせてしまって、すまないのぅ。オレって昔っから典型的なそういうタイプなんだよね。
E: B型だからね。だから、キライな人間もすぐわかっちゃう(笑)。
T: でも、35歳の頃に、いつまでも子供のままじゃいかん、大人にならんといかん、人間の器を大きくせにゃいかんと心に誓って、イヤなコトでもヤツでも態度に出しちゃダメだと、十数年間がんばってきたのですが・・・。今年50歳の誕生日を迎え、長くてもあと二、三十年しか生きられないんだったらガマンする必要もない、かなと。
E: うはははは。悟っちゃったんだ?
T: ウン(笑)。食事できるのも残り少ないのなら、好きなものを食べたい、好きなワインしか飲みたくない。それは人に対しても同じで、好きな人とだけ会っていたい・・・って。
E: 確かに、マズイものを食べると一食分損した気分にはなるよね。でも、徳さんは嬉しいときに感情をものすごく表現するから、そうじゃないときの落差が激しすぎるんだよ。
T: 全然子供じゃん、オレ(苦笑)。それに比べると、江口さんは大人だよな。
E: というか、オレは比較的いつもフラットだから、落差の激しい徳さんを見るとおもしろいなーって(笑)。あそこまでストレートに感情を表に出せないから、うらやましいよ。
T: いやぁ、迷惑をかけてますな。
E: はははは。それから、今回はいわゆる典型的な沖縄そばというのを食べなかったでしょ。どこのもニューウエイブというか個性的でさ。
T: 特にスタッフの斉藤は初沖縄だったから、本場で典型的なものを食べても良かったね。
桑原&斉藤 では、それは次回ということで。
E&T 次も行く気かいっ!
T: そういえば、沖縄のサイン会は人数が少なかったね〜。
E: 20人弱くらいか。でも、ゆっくりサインができて、俺的には良かったよ。
T: 沖縄は行くたびに人数が減っていくね(笑)。1回目は50人、2回目が30人、そして3回目の今回は20人弱。次のときは10人くらいになっちゃうんじゃない。
E: 1回目に来てくれた人が今回も来てくれたね。おもしろかったのは、サインが終わっても誰も帰らなかったこと。一番前に並んでくれていた姉妹も最後までずっといてくれたし。
T: み〜んな先ちゃんがサインしているのをずーっと見守っている(笑)。なーんか、温かい感じでスゴイ良かったよ。ものすごく内容が濃かったね。
E: 沖縄のみなさん、最後までつきあってくれてアリガトウ。例え10人になっても、また行きますよ。
T: 誰も来なくても行きます(キッパリ)。
E: ・・・それって単に沖縄行きたいだけじゃん。
E&T わはははは。
T: と、いうことでサイン会もいよいよ最終地点の札幌。
E: 言わずと知れた、ラーメン大国へいざ。


T: まずはいつものように、昼頃に札幌へ到着。そして、当然のようにラーメン屋へ。
E: サイン会までの時間も考えて、駅ビルに直結している「札幌ら〜めん共和国」というテーマパークへ。
T: 実は先ちゃんもオレも、ラーメンテーマパークデビュー。
E: 多分、行くことはないだろうと思っていたけど、時間もないし、ずっと行きたかった小樽の「初代」という店が出店しているみたいだから、だったら行ってみるかと。「初代」は何年も前から気になっていたんだけど、なかなか行けずにいたんだよね。
T: さすがに小樽まで行ける時間はなかったしね。このテーマパークは昭和初期の街を演出していて、写真でしか見たことないけれど新横浜にあるラーメン博物館と似ている。
E: 「三丁目の夕日」っぽいレトロな世界(苦笑)。
T: 作り物っぽさ満点の店内に、8軒のラーメン屋が入っている。で、ここに入っている「白樺山荘」って店、色々なラーメンテーマパークに出店しているんだよね。チェーン店化しているの(苦笑)。
E: そもそも、こういうテーマパークにはクエスチョンマークを持っていたけど、「初代」にはちょっと期待していたんだよ。でも・・やっぱりダメだった。
T: ウン。普通に美味しいけれど、すごいラーメンじゃない。


E: まず、ガッカリしたのは、麺が全部スープに埋まっていて見えなかったところ。ラーメンって見た目がすごく大事だと思うんだよ、盛り付けというか客への出し方が。旨いラーメンは、見ただけでオーラが漂っているじゃん。俺たちオーラ重視だし、わりと(笑)。
T: オーラのあるなしはすぐに見抜くよ(得意げ)。
E: だから、ひと目で「あぁ、ダメだ」って。そして徳さんを見たら案の定、テンション低いしさ。ここに行こうと言いはった俺は、責任感じてヘコんだよ(笑)。
T: あはははは。だいたい、750円は高ぇよ。まぁ、こういうテーマパークに入っているラーメン屋ってみんな高いけど。
E: メニューには塩も味噌もあったけど、基本はしょうゆ。昔はしょうゆラーメンだけだったような気がするんだけどな。まぁ、コクのあるしょうゆラーメンです。
T: それなりに美味しいけれど、名店とか750円のレベルじゃない。コクがあってしょうゆが強いんだけど、なんかワザとらしいこれ見よがしの味なんだよね。それに、量も少ないから全く納得できない。
E: 昔、知り合いが買ってきてくれたお土産ラーメンはすごく旨かったから、本店はさぞかし美味しいんだろうなって思っていたんだけど。あ〜一食分損したよ。
T: さらに気まで使わせて申しワケないですね。
E: うはははは。でもさ、なんか投げやり、というか愛のないラーメンだったね。
T: こういうところでは店主じゃなくて、バイトがレシピ通りに作っているんだろうからね。愛もなけりゃ、魂もないよ。
E: もう商売のみ。サラリーマンラーメン屋。だいたい、こういうところに出展する店は基本的に・・・。
T: その点、「喜楽」はエライ。新横浜のラーメン博物館がオープンのときにとーぜん出店依頼されたけど、おばちゃんはキッパリと断った。お店をひとつでも増やすと味が変わっちゃうからって。
E: 正しい!「喜楽」はカップ麺は出したけど、カップ麺は全く別物だからね。
T: あれは食品メーカーの担当者のものすごい熱意にほだされて仕方なくOKしたんだって。
E: あぁ〜、それにしてもガッカリだったよ。
T: 「初代」が悪いというよりも、オレからすればこういうラーメンテーマパークのあり方自体、いい加減にしろよ、なんだよね。昭和初期だかのテーマを設けて、あざとい演出をして、全国各地の有名なラーメン屋を集めるというやり方。たかが、ラーメンじゃん。それをここまで祀り上げてどうする。
E: まったくだよね。庶民の食べ物なんだよ、ラーメンは。だから、もっとやり方があると思うんだよ。内装にこだわるんじゃなくて、もっと真剣にラーメンを食わせる、をテーマにすればいい。それぞれの店が真剣に、オレの店が一番みたいな気概で作ってくれれば、きっと旨い一杯が食えると思うんだよ。
T: やっぱり、店主が作らないとダメ。こういったテーマパークに出店するのなら、本店を閉めてでもそこに来て旨い一杯を作れって言うんだよ。
E: テレビなんかに出てないでな(笑)。
T: でも、今のラーメンテーマパークは基本的にはそうじゃないから、そんなラーメンに愛情がこもっているわけないし、だからオーラもなければ美味しくもない。
E: 愛だよ、愛。料理には愛が必要なんだよ。
T: なかにはきちんとしたテーマパークもあるのかもしれないけれど・・・ね。でも、遠くにあるラーメン屋の味を気軽に味わえると思ったら大間違いで、本店の味の3割も表現できてないと思う。似て非なるものだね。
E: いわんや、こういうところに出店することを目的としているような店は最低だよね。
T: ラーメンテーマパークって、ラーメン人気を上げる効果がありそうで、実は結果として冷めさせているんじゃないかな。だってマズイとまでは言わないけど、美味しくないんだもん。
E: そのわりに、まぁ祝日だったせいもあるんだろうけど、どこの店も並んでたね。みんな名前だけで満足しちゃうのかな。
T: みんながみんな、それ程ラーメンの味に鈍感だとは思えないけど・・・。
E: まぁ、本当のラーメン好きは行かないだろうしね。
T: そうだね。オレたちも時間があったら間違いなく小樽の本店まで行っただろうし。
E: 今回はサインをしているときに、「ラーメン屋に行きましたか?」って聞かれることが多かったでしょ。
T: すっかりオレたちのラーメン好きが知られていたね。
E: 札幌でも美味しいラーメン屋を聞いたけど、ほとんどの人が「札幌市内にはない」って言ってたね。
T: たま〜に市内にある店の名前もポツポツと出るんだけど、みんなバラバラで絶対にココ!みたいのがない。
E: その中でも「五丈原」というのは何人かがあげていたね。
T: そのサイン会、今回の、どころかこれまでの最長記録!なんと3時間半!!
E: 実は後半、頭がフラフラでした。字を書けなかったり、思い出せなかったりでアセったよ。
T: 来てくれたのは全部で100人弱だから、めちゃくちゃ多いというワケではないんだよね。でも、ツアーのラストということもあって、先ちゃんはきっちり一人ひとりにイラストを丁寧に描いていたからね。だから、時間はかかっちゃったけど、サービス精神に溢れたサイン会でしたな。
E: 並んでいる人も大変だったよね。お待たせしてスミマセンでした。
T: でも、お客さんの喜んだ顔を見られるのは、オレ達もすごく嬉しいしね。
E: ファイナルに相応しいサイン会でしたよ。
T: そして、その日は札幌の知人たちと飲み会。
E: 観光客は誰も来ない居酒屋。あの店、良かったね。
T: 市場の近くで、刺身も魚もどれもが美味しかった。それに何より安いのが素晴らしい!
E: あんまりウニを食べないオレが美味しいと思ったもん。さすが北海道。
T: そして、あなたは夜のススキノに消えていきましたな・・・。
E: オイッ。行ってないって。行かないと宣言したじゃん!(あわてる)。
T: あはははは。ということでみんなでカラオケに行きましたとさ。さて、翌日。腹をすかした我々は、今回の最大の目的である「千寿」へ。


E: 美味しかったね。徳さん、頷きながら唸っていたもん。オレも「旨いっ」と言いながら食っていたけど(笑)。
T: いやぁ、相変わらず旨かったっす。
E: このお店は札幌市内にあって、以前に徳さんが知り合いから教えてもらって行ったら「とにかく旨いっ。だから、江口さんにも絶対に食わせたい!」ということで、夢にまで見ていた店だったんよね。
T: ここは味噌ラーメンが有名なんだけど、オレは前回食べたので、今回は塩ラーメンを注文。
E: ワタシは初めてなので味噌。オレの中では味噌ラーメンって優先順位が低いんでほとんど食べることはないんだけど、ココのはすっごい美味しかった。塩はどうだった?
T: もちろん美味しかったけど、味噌のほうが旨いと思う。
E: 塩としょうゆも食ってみたいから、最低でもあと2回は絶対に行くよ。
T: 「千寿」の旨さって何なんだろうね。オレ、分析できないんだよ。
E: コクが複雑なんじゃないの。
T: でも、コクコクじゃないじゃん。
E: 確かにしつこくはない。ただ、東京で食べる味噌ラーメンとは全然違う。複雑。で、脂っこいけれどしつこくない。ラードみたいのは入っているし味は濃いのに、くどくない。
T: 店の雰囲気もイイよね。夫婦ふたり(多分)でオヤジさんが頭にタオルを巻いて一生懸命作っている。最近ハヤリのお兄ちゃんがお揃いのバンダナを巻いているような店とは、180度違う。
E: 看板の「麺工房」っていうのは今時だけど、店内は古い感じで落ち着いていたね。これまでも何度か札幌には行っているし、「純蓮」や「糸末」でも食べたけど、今回が一番美味しかったよ。
T: 札幌市内には美味しい店はないと聞いたけれど、ここは本当に美味しい。
E: 並んでいたのも地元の人が多くて、観光客はチラホラ。
T: だから、あんまり教えたくないんだけど・・・。でも、ラーメンマニアがウチのホームページを見てるとは思わないし、心正しい江口ファンが行ってくれれば全く問題ないからね。
E: 「千寿」は正しい味がするよ。
T: 要するにベースがしっかりしているんだろうね。スープの作り方とか、魂の入れ方とか。
E: 680円とお値段も正しいしね。
T: はじめから煮玉子が1コ分ついているし。
E: それが半熟じゃなくて固ゆでだとより良かったんだけどな。
T: チャーシューもオレたちの好みではない柔らかめだったけど、それでも美味しいと思ったよ。


E: メニューは塩、しょうゆ、味噌、チャーシュー麺で、大盛りがそれぞれ800円で、ライスが150円と小100円。
T: 初めて行ったときに、まわりを見るとみんなライスを注文していたんだよ。どうやって食べるのかと観察したら、ラーメンを食べ終わった後に、スープをご飯茶碗に入れて食べる、もしくは、ご飯とスープを交互に食べていたんだよね。麺と一緒にライスを食べるようなことは誰もしていなかった。
E: オレたちもチャレンジしたかったけどね・・・。
T: ウン、もう一軒行くつもりだったので諦めました。
E: 色々な人からラーメン屋を教えてもらったけれど、その中で一番印象に残った、とある人から聞いた店に行ってみようと。
T: 決して、「スッチーがみんな行く」という言葉に惑わされたワケではありません(笑)。そこは千歳の「狼ラーメン」という店だって教えられたんだけど、場所や営業時間はわからず。
E: だから、確認しようとラーメン本を探しにとりあえず本屋へ。
T: だけど・・・ラーメン本がない!
E: 大きな書店を3軒も回ったけれど、ない。・・・札幌ってラーメン熱が低いのかなぁ。
T: 思わず目を疑ったよね。これだけラーメン大国なのに・・・。店員さんに聞いても、取り扱っていないと言われちゃってさ。
E: ふつう、どこへ行ってもその地元のラーメン本って必ずあるじゃん。ないって初めてだったよね。で、唯一あったのが小さくてペラペラに薄い中綴じの、雑誌のオマケに付いてくるような300円の小冊子。でもそこにも載ってない。
T: たまたまザガット札幌版に載っていたから良かったけどね。でも、千歳には「狼ラーメン」という店はなくて、どうやら「大将ラーメン」らしいということがわかった。だけど、昼の営業時間はなんと午後3時まで。
E: オレたちがそれを知ったのは午後2時ちょい前。
T: で、早速電車に飛び乗って千歳へ。多分3時までには着けると思ったんだけど、万が一と思ってお店に電話したら「3時前でもスープがなくなると終わりなのよ。今日は2時半頃になりそう」って言われて、ガーン。
E: でも、まぁ一縷の望みを持って千歳に向かったワケです。で、徳さんが駅に着いて電話すると・・・
T: 「もう昼の部は終わりました。夜は5時からだから来てね〜」と。オレたち、5時にはもう札幌にいないワケで。
E: で、すごすごと空港に引き上げました(寂)。
T: ということでこの日は「千寿」しか食べられなかったけど、あの満足感を壊したくなかったから、下手なラーメンは食べたくなかったしね。
E: 「千寿」の感動を持ち帰れという暗示だったのかもね。それから空港内の土産物屋で、白い恋人休業中、今や北海道土産ナンバーワンの「じゃがポックル」を探したんだけど、どこにもない。で、搭乗時間まで空港のラウンジでお茶して、さて搭乗口へ行こうと歩きだしたら・・・すごい行列が!みんな「じゃがポックル」に並んでいるの。
T: 店によって発売時間が違うみたいだね。
E: でも、北海道の人は「じゃがポックル」に全然興味がないみたいで、知りもしない。どうせ「じゃがりこ」でしょ?って言われたもん(笑)。まぁ、確かにたかがお菓子なんだけど、「じゃがりこ」よりサクサクしていて、フライドポテトに近い味わいと食感で、じゃがいもの味がちゃんとするんだよ。嫁にも頼まれていたんで、買って帰りたかったんだけど・・・。
T: ネットでもすぐに売り切れちゃうほどの人気なんでしょ。
E: ウン。だから出張で来たお父さんたちは、必死で買っていくんだね。手に入らないという希少性が、ますます拍車をかけるんだろうな。
T: 日本人は「限定」という言葉に弱いから。そういえば、ラーメン本を探して札幌の駅ビルをウロウロしていたら、なんと「イノダコーヒ」があってビックリ。
E: 知っていたら絶対に行ったのにね。そういえば、札幌の本屋にはラーメン本はないくせに、京都本はものすごく充実していて、コーナーまで設けてたじゃん。札幌では今、京都が熱いんだね(笑)。
T: これは俺たちの推測だけど、「イノダコーヒ」って京都から出そうにないじゃん。だけど、札幌からの熱烈ラブコールに応えて、招聘されたんじゃないかって思うんだよね。東京にも出店していなのに(この会話のあと出店)跳び越して札幌にあったからちょっと驚きましたワ。
E: あ〜あ、でもこの一ヶ月間、楽しかったですな。
T: ウン、辛かったけど楽しかった。
E: 今は祭りの後のような寂しさが・・・(涙)。みんなに会えたし、飲み会は楽しいし、何より毎週違う土地のラーメンを食べられる、っていうのが堪らなく幸せでしたな。また、何年後かにやれるといいな。
T: こんどは、岡山とか和歌山とかも行ってみたいな。
E: ラーメンがメインかいっ!でも、でも、もう二度とテーマパークだけには行きませんから(キッパリ)。


 ふうぅ。と、いうことで久々のラーメンワールド、いかがでしたか?
お待たせした分、と言ってはなんですがボリュームも内容もたっぷりテンコ盛りでお届けできたのでは・・・と思っとります。さてさて、先が見えないのはいつものことながら、次回についても全く予想がつきません。はははは。意外と早いかもしれないし、はたまた何年後?かもしれません。このあたりは、もうお付き合いの長いみなさまのこと、気長に喜楽に、もとい気楽にお待ちいただければとってもありがたい・・・と先ちゃん&徳さんも申しております。あと、もしよければ、ご意見・ご感想・先ちゃんへの励ましのメールなどもお待ちしています!!と、いうことでまたいつかお会いしましょ。

(まとめ人/斉藤真理)