タイトル

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第6回 第7回 第8回前編 第8回後編 第9回



このマメな更新に、な〜んか下心の匂いを感じ取ったあなた。その鋭い感性は他のことに役立てるべきですっ。とにかく、ここで多くは語るまい。吉祥寺が誇るラーメン者二名の、笑いはあっても涙はナシ(あっ、ちょっとあるかも)、唖然とするような展開ありの珍道中をじっくりお楽しみあれ。そして、最後の最後でムムムッ〜な発表が・・・あるかも?ねぇ、先ちゃん&徳さん??

E: 最近はなんだかんだで、年に1回は九州に行ってるね、オレたち。
T: そう言われればそうだね。
E: ということで、今回も九州編。
T: 大分・福岡をめぐるオッサン二人旅。
E: 代わり映えしませんなー(笑)。
T: は〜〜っ(ため息)。
E: いつものように新刊のタイミングでもなく、サイン会があるワケでもない。それなのになぜ大分まで行ったのか?実は去年のサイン会ツアー中に、リブロ大分店の担当である渋谷系メガネ男子(笑)E藤クンから「来年の4月にDJイベントを行なうので是非来て欲しい」というお誘いをいただいたんですね。
T: ふつう、飲みの席での約束は実行されないことが多いんだけどね。
E: ふつうはね。ワタシは違います(キッパリ)。飲んでいるときの約束は守る、というのがワタシの信条ですから。もっと言えば、シラフの時の約束のほうが守らないこと多いです。
T: どういう人生を送ってるんだか(笑)。で、そのDJイベントというのは、渋谷系の音楽だけをガンガンかけて、楽しく盛り上がろうという主旨で、毎年4月に開催しているとのこと。
E: いま頃なんで渋谷系?と思う人も多いだろうけれど、このE藤クンというのが26歳という世代的にはまったくの後追いながら、渋谷系大好き青年で、大分でそれを盛り上げようと孤軍奮闘しているんですね。ここまでいくと渋谷系も生き様です。ロックです。
T: ありがたいことに、先ちゃんだけでなくワタシにも声をかけてくれたので、だったらラーメンを食いに行くかと(笑)。
E: 必ずそこいくね(笑)。でも、気づくとなぜかリブロ別府店でサイン会をやることになっていたんだよね。
T: オレは全く知らなかったからビックリ。
E: 急に決まったから告知もほとんど出来てないし、しかも4月28日(月)というゴールデンウィーク真っ只中のど平日。
T: 10人来てくれれば御の字だと思っていたけれど、15人くらいは来てくれたね。
E: え〜、そんなに来てたかい?俺の印象だと5人くらいだったけど…。サイン会が始まったのに、ひっとりも並んでなかったのは初めて(ポツリ)。ああ、あと犬と猫が2、3匹くらいはいたかな…。
T: そんなに卑下せんでいいよっ(笑)。別府の人は慎み深いから、ダーッとは集まってこないの。ずっと前から店内にいるのに並びはしないで、少しずつポツポツと寄ってくる感じ。そして、サインをもらうと気恥ずかしそうに、サァ〜って帰っちゃう。
E: 少ないのは覚悟していたんだよ。地元民である徳さんから、別府は人が少ないからサイン会をやっても集まらんぞ〜と昔っから言われてたしさ。
T: 確かに犬と猫はやたら多いんだけどね(笑)。
E: でも、どっちにしろ大分に行くなら、別府に寄らないワケにはいかないじゃん(キッパリ)。
T: そう、「なべさん」を食わずには帰れん(キッパリ)。
E: だから、別府でのサイン会もちょうどイイかも、と思ったんだよね。
T: と、言うことで今回の第一の目的は大分での渋谷系DJイベント参加、そして隠された裏の目的は・・・。
E: 「なべさん」のラーメンを食う!!裏の…というよりも、これが真の目的かも(笑)。
T: だけどここで問題が発生!なんと「なべさん」の定休日が月曜と火曜になったということがわかった。
E: 当初の予定は月曜日の昼間にサイン会を行い、夜はDJイベントに参加して、翌日の火曜日に帰るというもの。でも、これだと・・・「なべさん」が食えない!
T: そんな悲しいことはあってはならん。
E: だったら、一泊増やそうかと、ね(笑)。
T: それなら福岡まで足を伸ばして博多ラーメンを食おうと。そんなわけで大分で一泊、博多で一泊、そこからまた別府まで戻って「なべさん」を食って帰るという、とんでもないスケジュールになりましたな。
E: まさに、「なべさん」シフト。どんだけ「なべさん」が大事なんだよ!っていうね。我々にとって「なべさん」の存在がどれほど大きいのかがわかろうってもんですな。
E&T わっはっははは・・・。
T: まぁ、博多へ行こうとした理由は他にもあるんだけど、それは後で語ることにしよう。ところで、イベントはトークショーとDJという二部構成。先ちゃんの写真がいたるところに使ってあって、「渋谷系ナイト」というよりは、「江口寿史ナイト」という感じだったよね。
E: そのオレの写真のキャプション、「渋谷系漫画家」ってなってたでしょ、あれはちょっと微妙だったなぁ(ボソッ)。
T: あははは・・・。
E: トークショーでは「極楽CD」のように徳さんと渋谷系音楽話をダラダラ語って欲しいと言われたんだけど、どうしてもいま渋谷系の話を・・・する気になれなかったんですよ(小声で)。
T: それで「孫の手」の話かいっ!
E: そう。説明すると、俺にとって生活の道具として「孫の手」はなくてはならないモノのひとつなんですよ。必需品。引越ししたらまず買うのは「掃除機」と「冷蔵庫」と「孫の手」だろ!というぐらい(笑)。でも世間的には全く無視されてるこのアイテムの意義を問い直したかったんですよ!……案の定、お客さんの食いつきはイマイチだったけど(苦笑)。
T: 孫の手話で突っ走る先ちゃん、それを何とか渋谷系の話に戻そうとするE藤クン、おもしろければどっちでもイイんだけど、どちらかというと音楽話に持っていこうとするイベントスペースのK村さん。その三人のせめぎあいは見ていてオモシロかったけれど、並んで座っていたオレは途方にくれたよ。どうすりゃいいんじゃと(笑)。
E: あははは。ワインの話をすればよかったのに。永遠に噛みあわない三つの話題(笑)。
T: そんな居たたまれない気分のとき、客席に和田ラヂヲの顔を見つけてどんなにホッとしたことか。
E: 似てる人がいるなーと思ってチラチラ見ていたんだけど、まさか本人だとは思わなかったよ(笑)。だって、来るなんて聞いてなかったからさ。
T: しかし、ラヂヲは瀬戸内海エリアだと必ず顔を出してくれて、なんか嬉しいよね。
E: そういえば、去年の広島のサイン会にも来てくれたね。愛媛からは大分も広島も近いんだろうけど、わざわざ来てくれるのはやっぱり嬉しいですな。ところで徳さん、はじめてのDJはどうだった?
T: 先ちゃんは最近、漫画家仲間と下北沢で頻繁にDJをやっているから慣れているんだろうけど、オレなんて器械の使い方すらわからない(笑)。先ちゃんに教えてもらってどうにか曲をつなげることができましたよ。
E: ティプシーとかマース・オン・マーズとかのエレクトロニカ系。評判良かったじゃん。
T: (照笑)ワタシはど真ん中渋谷系ではなく、渋谷系を好きな人が聞いて心地良い渋谷系じゃない音楽というテーマで選んでみました。
E: それってかなりワザありでしょ。それに対してオレはザ・カラオケ!みたいな渋谷系ど真ん中ストレートな選曲(笑)。カジヒデキ&オザケン&フリッパーズを大声で歌いまくりながらノリノリで回しましたよ。でも、楽しかったでしょ?
T: ウン(大きく頷く)。昔、バンドをやっていた頃の懐かしい感覚が蘇ったよ。
E: 今度、下北でもやろうよ。それはノンジャンルだから、選曲の幅が広がるしさ。
T: おっ、それはいいねぇ。
E: でも、徳さん夜中になるとすぐに眠くなって帰っちゃうからなー(チクチク)。
T: だから・・・早い時間でお願い(小声で)。


E: さてと、いいかげんラーメン話に戻りますか。
T: (いきなり元気になって)今回もサイン会ツアーのときのように、少し早めに別府に入り昼飯は当然ラーメン。で、向かったのは「ニュー宝来」という店。
E: 大分編(第7回)でも語ったけれど、大分にはなぜか「宝来軒」という名のラーメン屋がやたらと多いんだよね。
T: 昔は別府だけにも「宝来軒」、「第一宝来軒」、「第二宝来軒」という三軒の宝来軒があったからね。さらに別府だけじゃなく、大分や中津にも「宝来軒」がある。みんな名前は同じなんだけど、経営はそれぞれ違う。
E: ルーツは一緒なのかね?
T: おそらくそうだと思うんだよ。東京でいえば、「大勝軒」も今は永福町系と東池袋系に分かれているけれど、ルーツは同じというように。どこも味は微妙に違うんだけど、ベースはやっぱり似ているんだよね。でも、「宝来軒」が一応親分みたいで、やっぱり一番美味しかったな(遠い目)。
E: 徳さんのラーメン者としてのルーツのひとつだからね。別府の「宝来軒」には2003年に行ったけど、あの渋い建物や懐かしい店の雰囲気、好きだったなぁ。
T: でも、オヤジさんが病気になっちゃってね、4,5年くらい前に店を閉めちゃった(悲)。
E: そのときすでに「第一宝来軒」と「第二宝来軒」はなかったよね。
T: ウン。そんなワケで一時期別府から「宝来軒」が全滅しちゃったんだけど、「第二宝来軒」をやっていた人が「ニュー宝来」という店をはじめたという話を友達から聞いたんだよ。そりゃ行かないワケにはいかんでしょう。
E: 「ニュー」っていうから、てっきり新しい店だと思っていたんだけど、結構古くてもうすでにニューじゃない(笑)。
T: いつできたのか、正確にはわからないんだよね。
E: まぁ、でもワタシ、「ニュー宝来」の味わいは好きです。
T: 「宝来軒」よりは少し甘みが強いんだけど、それがまた旨い。
E: 量はやっぱり少なめでカワイイ。でも、おにぎりも旨かったよ〜。
T: オレは昔、「なべさん」のあとに「宝来軒」という具合にハシゴしていたんだよね。
E: あの量ならばできるね。
T: 博多では替え玉だけど、別府では替え店。
E: はははは。別府のラーメン屋は基本的に替え玉がないからね。そういえば、この味って、広島ラーメンにちょっと似てるよね。
T: うん、豚骨ベースにしょうゆが少し入っているからね。でも、これが基本的な昔懐かしい「宝来軒」系の味わい。以前行った「宝来軒」もそうだったでしょ?
E: そうだね。ということは、これが別府ラーメンの味わいなのかな。
T: うーん、別府ラーメンと言えばやっぱり「なべさん」や、もうなくなっちゃっているけれど「万来軒」(正確には近年場所を変えて復活)や「しんちゃん」じゃないかな。
E: やっぱり「なべさん」か。
T: でも、気になったのは値段が高かったこと。だって「宝来軒」は400円か450円(2003年当時)だったし、「なべさん」も530円なのに、ココは600円したじゃん(寂)。別府はやっぱり500円前後じゃないとダメなんだよね。
E: まぁ、でもなかなか好きなラーメンだったな。
T: あっ、これは最新情報なんだけど、別府に「第二宝来軒」がまた新たに出来たらしいんだよね。
E: それは、「ニュー宝来」の弟子がやっているの?
T: よくわからん。
E: ややこしー。でも、今度行ってみないといけないね。
T: それはそうと、トキハ(大分の百貨店)の中にある喫茶店、気持ちよかったね。目の前が高崎山でさ、眺望抜群。
E: あのホテルがたくさん並んでいるザ・温泉街!という景観が堪らなく昭和でイイねぇ。で、その喫茶店には佐野元春そっくりの従業員のオバちゃんがいるそうです。
T: ははは!残念ながら、オレ達が行ったときにはいなかったけど。
E: 顔の大きさや髪型など、全体の質感が似ているらしいので、お近くの方はぜひ(笑)。
T: イベントの後にも大分市内の夜中までやってるラーメン屋に行ったけど、まぁフツーでしたな。
E: 博多ラーメンって書いてあったけど量が多かった(笑)。夜中に食うラーメンとしては異例の量で、食っても食っても減らない(苦笑)。
T: 味は博多と大分を足して2で割ったような感じ。
E: 大分と博多の微妙なグラデーション?
T: グラデーションと言っても、大分と博多のラーメンは全く違うからね。これは前にも話したと思うけれど、大分のラーメンはどちらかと言うと小倉など北九州系の流れを汲んでいる、サラリ旨み系。でも、博多ラーメンは久留米を元祖としたコッテリ系。
E: どちらも豚骨ベースなんだけど、全く違うモノだね。
T: その北九州ラーメンの流れは小倉から南下して大分、宮崎まで続く。だから、「唐そば(北九州)」の味わいと「なべさん」は似ているんだよ。
E: あのさ、さっきも言ったけど、広島ラーメンの味わいって北九州ラーメンに似ているでしょ。それに、オニギリがあるのも共通点。
T: 「なべさん」にはオニギリはなくてご飯だけどね。
E: 細かいところの違いはあっても、その味わいの大きな流れって瀬戸内海沿いに東に広島まで続いているんじゃないかな?まぁ、さらに東寄りの尾道はまた全然違うのかもしれないけど……。
T: その、大分〜北九州〜広島を結ぶ瀬戸内海地帯って、和田ラヂヲの出没地域と一緒じゃん。
E&T うははははは。


E: さて、翌日は大分から中津へと電車で移動。
T: 中津といえば、福沢諭吉。
E: 出身地らしく駅前に銅像がありましたな、諭吉っつぁんの。
T: で、向かったのは「宝来軒」。
E: またかいっ!(笑)
T: この中津の「宝来軒」本店というのは、昔からある店で地元でも旨いと評判。だから、ずっーと来たいと思っていたんだよね。
E: 前、行こうとしたのに大雨で道路が通行止めになっちゃって、泣く泣くあきらめたという過去があるからね(詳しくは第7回を参照)。
T: それもあって、ついに来た!とちょっと感動したよ。
E: 駅からのどか〜〜〜な雰囲気のアーケード街をトコトコ歩いていくと、「宝来軒」があります。
T: ちなみに大分には「宝来軒」がたくさんあるので、区別するためにもこの店は地元では「中津宝来軒」と呼ばれています。
E: 朝はひどい二日酔いでジュースしか飲めなかったワタシは、ものすごーく腹が減っていたのでチャーシュー麺(800円)を注文。
T: オレはごくふつうのラーメン(600円)。そのほか、満腹ラーメン(700円)というのがあっだけど、これは大盛りのことかな。そして、特製ラーメン(800円)やワンタン麺なんかもあった。ここもちょっと価格は高めなんだよね(寂)。
E: でも、ものすごーく美味しかった!(ニンマリ)。肉を巻いて作ったチャーシューは、トロトロで絶品!!
T: 別府の「宝来軒」で育ち、「第一宝来軒」も「第二宝来軒」も経験しているオレは興味津々だったんだけど・・・旨かった〜(ニッコリ)。
E: ふつうチャーシュー麺ってラーメンにチャーシューだけを増やしました、というのが多いんだけど、ココは具もラーメンとは微妙に違って、辛口のシナチクや細く切ったキクラゲが入っていた。
T: 今まで「宝来軒」系はみんな似ている味わいだと思っていたけど、ココのは微妙に違うんだよな。スープには豚骨だけじゃなくて、鶏ガラも結構使っているみたいだったし。だけど、ベースはやっぱりどこか似ているんだよね。
E: 味わいにちょっと博多っぽさを感じたな。それに大分なのに替え玉もあったりして、博多の文化が少し入っているのかな。でも、そのわりにオニギリ(70円)はあるんだよね。
T: 福岡と大分の県境という土地柄もあるのかもしれないね。
E: まぁ、とにかく旨かったよ。
T: 一口食った瞬間、オッと声が出たもん。
E: 俺たち、どんなに満腹だろうと旨いラーメンだったらスープまで全部飲み干すけど、もちろん、ココでは一滴も余すことなく完食。
T: ちなみに「ニュー宝来」でも完食。いやぁーさすが「中津宝来軒」はきっちり美味しかった。でも、「5月1日から値上がりします」という張り紙は寂しかった(ポツリ)。
E: まぁ、このご時勢じゃね。
T: で、この「中津宝来軒」、正しい店ではやらないようなチェーン店展開を始めました。
E: 調べたら、別府や大分市に何店舗か出してる様子だったんでしょ?
T: だから、店を出るときに若奥さんらしき人に支店はいくつあるんですか?と聞いてみたら、「5軒?6軒だったかしら・・・」みたいな返事。それを聞いて、あぁココは東京で流行っているような実業家を目指しているラーメン屋とは全く違うんだなと思ったよ。
E: おっ、そろそろチクチクいきますか。
T: いや、後でたっぷり触れるからここではこれだけにしとく(笑)。とにかく、「中津宝来軒」は支店を出しているけれど、決して儲け主義じゃなくて、多分様々な場所でこの味を食べさせてあげたいな、という純粋な気持ちが高じてはじめたたんだろうと思うよ。
E: そういえば、中津市内にもこの本店のほかに2軒の「宝来軒」があるんでしょ?
T: そこは本店のご主人の弟さんと妹さんがそれぞれ独立してやっているので、支店というワケじゃないんだって。
E: と、言うことは支店を出しているのは「中津宝来軒本店」だということだね。ふぅ(ため息)、ややこしいぞ、「宝来軒」!
T: はははは。そういえば、先ちゃんはココでお土産用のラーメンを買っていたよね。
E: オレたちが食べている横でパック詰めしているのを見ていたら、どうしても欲しくなっちゃったんだよね。あの、すべて小分けにパックされたゴマやネギ、チャーシューなどの具がなんともカワイくて。「キット」に弱いのよ、元プラモ少年としては(笑)。
T: 味はどうだった?
E: お土産ラーメンってスープは水で薄めるタイプが多いんだけど、ココのは白濁したスープがそのまんまたっぷり入っているから、純度100%の「中津宝来軒」の味になるはずなんだよ。だけど、オレはしょうゆタレ(これも付いている)を入れすぎちゃったみたいで、ちょっとしょっぱくなっちゃったんだよね。
T: まぁ、店で食べるのには適わないものの、一定のレベルにはあったんでしょ?
E: ウン、きっちり美味しい。なんと言ってもスープが希釈タイプじゃないのがイイ。そして、味の決め手はしょうゆタレの量。これをどれくらい入れるかによって味が決まるから、作る人のマジックもそこにあるんじゃないかな。
T: おっ、いいこと言うね。
E: いや、ココのラーメンには久々にマジックを感じたんだよ。
T: 確かにあったね〜マジック。それを言葉で表現するのは難しいんだけど・・・派手な味じゃないけど、深い。こういうことかな。
E: とにかく、幸せな時間でした。


T: で、その後はモダ〜ンな車両の特急ソニックに乗り福岡へ。ホテルにチェックインして、すかさずラーメン屋へ。
E: 前回(第8回)でも触れたけれど、実はオレら博多へは何回か行っていて、そのたびに博多ラーメンはかなりキッチリ食べています。でも、それを正式に道場やぶりとして語ってはいないだけ。
T: 初めてのときに5、6軒は回ったんけど、あんまり印象に残らなかったんだよね。
E: 「秀ちゃん」や「一蘭天神店」も行ったけれど、な〜んか、どこもオーラとかマジックが感じられなくてね。
T: そんな中でキラリと光っていたのが「元祖長浜屋」。感動する味わいじゃないけれどきちんと美味しいし、何より店の立ち位置、よどみないサービス、お客さんの雰囲気などが堪らなく良かった。だから、博多ラーメンはココにつきると。
E: そう。もう博多にはココがあればイイ、という我々なりの結論を前回出したにもかかわらず、なぜまた博多にラーメンを食べに来たのか?ご存知のように、理由のひとつは「なべさん」が月・火曜休みだから(笑)。なべさん待ち(笑)。
T: で、もうひとつは、今回博多ラーメンをきちんと語るためにも、今まで無視してきた超有名店のラーメンをちゃんと食べておかなくてはいかんだろうと。
E: 人気投票があると必ず上位にランクインする、支店を山ほど、ニューヨークにまで出している「あの店」ね(笑)。
T: そういう店の本店とはいかなるものか、きっちり見てみようということで、博多に来たわけです。
E: ちゃんと食べてから文句を言おう、というオレたちのフェアな姿勢がとてもイイですな(笑)。
T: 誠実さがウリのラーメン者ですから(笑)。店はいくつかピックアップしたんだけど、晩ご飯を美味しく食べるためにも行けてせいぜい2軒だろうと。
E: 「元祖長浜屋」に行きたい気持ちをグッとガマンして行ったのは、もう全国区として超有名な「一風堂」の大名(だいみょう)本店。
T: そして、東京のデパートで「博多うまいもの展」などがあると必ず出店しているような「博多だるま」。
E: 「一風堂」は吉祥寺にもあって、オレも徳さんも美味しくない思いをしています。さらに、ワタシは食べながら鼻血を出していたという忌まわしいこともありました。
T: うははは・・・、そんなこともあったねぇ。(「江口寿史の正直日記」参照)
E: だから、「一風堂」にはいい思い出がない(笑)。
T: そんなふうに「一風堂」の支店はイマイチだけど、本店はひょっとして全く別物じゃないか。例えば京都の「新福菜館」や「第一旭」もチェーン店で支店はあんまり美味しくないけれど、本店は別格に旨い。
E: そういう有名店って、誕生のときは志高くて良い店であったからこそ、ここまで大きくなったんだろうしね。
T: その志が本店ではまだ脈々と流れているんじゃないか、と。
E: で、まず「博多だるま」の方からなんだけど、オレは勝手に古い店だというイメージを持っていたから、モダンでびっくりした。わざとバラックのように仕上げてあるいかにもな今風の造り。ソーホーか!(苦い顔)。
T: ここは昔からある有名な店だけど、移転して店も新しくしたみたいだね。
E: 二代目がそうしたみたいだね。
T: 「博多だるま」のラーメンを見てあれっと思ったのは、「秀ちゃん」に外見がそっくりだったから。豚骨に背脂、見るからにコッテリしていて九条ネギが入っている。博多だったら名産の万能ネギがあるのに、なんかコダワリがあるんだろうね。
E: メニューには「化学調味料は使っていません」、って能書きが書いてあったりして、完全に今風のラーメン屋。
T: そして、ラーメンは650円という決して安くない価格。
E: でも、店の第一印象から想像するよりも旨いラーメンだったよ。
T: ウン、それなりに旨かった。
E: そういえば、店内に高価そうな時計をした2代目若社長のポスターがバーンと貼ってありましたな。典型的なラーメン屋での成功者といった趣の写真。
T: そのポスターに系列店が載っていて、よーく見たら「秀ちゃん」って書いてあったんだよ。で、店員さんに聞いたら、「秀ちゃん」というのは「博多だるま」を始めた河原登さんの息子の秀登さんがやり始めたんだって。恐らく「博多だるま」も先代はもう引退して、写真の若社長がプロデュースしているんだろうね。
E: ウンウン。
T: これは想像でしかないけど、多分、先代がやっていた頃はあんなに脂っぽくなかったんじゃないかな。
E: そーかもしれんね。
T: チャーシューは旨かったし、あの背脂がもっと少なければちょうど良い感じになると思うんだけどな。
E: 店員はみんなお揃いのTシャツ着た若者だし、有名人のサインがたくさん壁に飾ってあったりのいただけない部分はあるけど、サービスは感じよかったし、良い面もあったね。
T: そういう店って大したことない場合が多いけれど、沖縄の「きしもと食堂」も美味しかったし、ココもそれなりだったからね。
E: 「秀ちゃん」は「博多だるま」とベースは一緒だけど、よりコッテリで今風の味わいだったから、オレは苦手だったな。
T: これは誰かのホームページに書いてあったけれど、「今や秀ちゃんは博多よりも東京で有名」だって。
E: あぁ、だってノリが東京っぽいもん。
T: 博多のニューウェイヴという感じなんだろうけれど、ニューだろうがオールドだろうがオレたちは旨ければいいわけだからさ。
E: 「博多だるま」は旨いけれど、感動はなかったな。
T: きっと昔は感動するような味わいだったんだろうなぁ。でも、2代目が手を広げすぎて、大事なモノが薄まっちゃったのかもしれないね。今時のラーメン屋という域は出ないもん。
E: そして、その後に「一風堂」の大名本店へ。
T: 天神の町から一歩裏に入った大名という地区は、オシャレなエリアで若者がたくさん集まるところ。昔来たときにたまたまこの店の前を通ったら、すっごい並んでいてビックリ。
E: いつも並んでいるらしいけれど、ほとんどが若者ばかり。
T: その日は行ったのが16時半くらいだったから並ばないで入れたけれど、それでも満席。メニューは吉祥寺店とほぼ同じだったね。
E: 「白丸元味」というのがベースで700円、「赤丸かさね味」が800円。それに「極新味」とかいう1,300円もするやつがあった(驚)。
T: 店員から「これは大名本店だけの限定メニューです」と薦められた「本店かさね味」は900円。豚骨と鶏ガラスープを合わせましたとか言ってたけど、そんなもんはいらん、と二人ともベースの「白丸元味」を注文。
E: 味は・・・吉祥寺で食うのと全く変わらない(がっかり)。あれはもう完全にマニュアル化された味わいだね。
T: ウン、工場の味。あそこまで本店と支店が同じ味っていうのも、なかなかないよ。
E: 逆にそういう意味ではお見事(苦笑)。徳さんは東京初出店の恵比寿店には行ったことある?
T: ウン、全く一緒(渋面)。
E: 出店したときって、大騒ぎだったじゃん。だけど、オレは初めて吉祥寺店で食べたときにアレッ?と思ったんだよね。期待が大きかっただけに拍子抜け。
T: きっと、はじめからそうなんだけど、それに気づかないでみんな旨いとありがたがっているんじゃないかな。
E: このテのラーメン屋のギミックってコケおどしか思えないんだよね。「うまみ玉」とかいう団子状のモノを崩しながら味を調整して食えとか、茶碗蒸しが入っているとか、もうそんなのばっかり(怒)。
T: そういうのを喜ぶ人もいるんだろうけれど、オレらからすれば邪道でしかない。それよりも旨い一杯を作れ!って言うんだよ。
E: その通り!
T: で、思ったんだけどさ、「一風堂」がウケているのは、トッピングで自分好みの味を作れるからじゃないかな。
E: 隣の若者もスープが真っ黒で、それの元は何?ってくらいになっていたもんね(笑)。若者はそういうのが好きなんだろうけれど・・・。
T: だからココは出されたラーメンが美味しいマズイじゃないんだよ。その証拠に何もトッピングをしないで食べると、かなり物足りない味でしょ。
E: そういう傾向のラーメン屋ってあるけど、そうなるとラーメン屋の味って何よ?ってことになるじゃん。
T: だから、若者しか並ばないんだよ。でも、あの味なのに地元であんなに混んでいるっていうのも、問題だと思うけどな。
E: 大名本店のひとつ隣の通りにまた店があったけど、そこも結構混んでいたしね。あの辺りに来る子って博多っ子もいると思うけど、近県から遊びに来る子たちも多いんじゃないかな。
T: フーム。
E: そういう、若者しか相手にしないっていう姿勢、オレはとてつもなくイヤ。地元のおっちゃん、おばちゃん無視っていうのが許せん。
T: でも、若者相手のわりには値段が高いんだよね。一番安いヤツで博多ラーメンが一杯700円って(絶句)・・・。
E: それに替え玉がなんと150円もする。
T: 最近ラーメンが高くて困る。本来ラーメンは400円だ!って地元の人が言ってたけど、同じ九州モノとしてその気持ちよく分かるわ。でも有名店が値上げして、ほかがそれに追随するという図式なんだろうな。
E: はぁ〜っ(深いため息)。商売商売ですな〜。
T: メッキにまみれた店でしたな。
E: ここは一言でいって若者向けブランドの服と一緒なんだよ。原価1,000円のTシャツもブランドのタグがつくだけで1万以上になったりするでしょ。なーんか、「ア・ベイシング・エイプ」とかそういうものに近いモノを感じるんだよね。ダサさとか田舎っぽさとかが。ニューヨーク進出がゴールっていうのまで同じだし(苦笑)。
T: 「ジャパニーズソウルフード、ニューヨークへ」というキャッチコピーがバーンと目立つ大きなポスターが貼ってあったね。そうそう、「一蘭」も「せたがや」もニューヨークに店出したらしいよ(苦笑)。
E: 出ました!実業家系ラーメン屋!!でも、「一風堂」はニューヨークっ子に人気みたいだね(ニヤニヤ)。
T: ふ〜ん(全く興味なし)。
E: せめて本店にはまだ魂が残っているんじゃないか?という我々の優しさに満ちた幻想は見事に撃ち砕かれましたな。
T: きっと、ここも創業の頃は旨いラーメンを食わしていたんだろうになぁ。それに、昔の本店はあそこじゃなかったみたいだね。
E: あれは作られた本店だって地元の人が言ってたね。でもそれが本当だったら許せないよね、本店を作るってどういうことよ。発祥の地くらい大切にしろよって思う。
T: それでも、旨ければいいけどね。
E: 「博多だるま」と「一風堂」では、オレも徳さんもスープを残しました。
T: もちろんです。
E: あれならもっと旨い博多ラーメンがあるぞっ!!
T: 「元祖長浜屋」なら一杯400円でもっと美味しいモノが食えるぞっ!
E: ふーぅ(ため息)。
T: そしてその日の夜は、リブロ平尾店店長の栗田女史がアレンジしてくれた大酒呑み大会。
E: あの日もはしゃぎましたな(遠い目)。
T: 先ちゃんって、飲み会に突入したと同時にスイッチが入ってはしゃぐんだよね。一口も飲んでいないのに。
E: なーんかね、サービス精神が出ちゃうんだよ。オリャヤ〜ッ!と弾けないといけない、楽しませないといけないみたいな義務感が出てくるんだよね。
T: 本当にオリャヤ〜ッ!って言ってるのがスゴイよ(笑)。
E: さらに、オレは飲ませ上手です。
T: うはははは、自分で言うかい。
E: 日本酒を飲む人には俺、必ずつきあうんだけど、日本酒ってつきあってくれる人が少ないからものすごく喜ばれるんだよ。そうするとどんどん飲むピッチが早くなって、潰れちゃう。実はこのときも女子を一人潰しました(得意気)。
T: でも、その人は相当お酒が強いようで、今まで潰れたところなんて見たことないってみんなビックリしていた。でもあれだけビールのように日本酒を飲めば、そりゃ潰れるわな。
E: ワタシはガンガン飲ませますから。女子供も関係ねぇ!(笑)。
T: 悪魔ですな。
E: でも、ワタシは途中であまり飲まなくなるから、潰れることはない。
T: ズルイよな〜。ホント途中からは水しか飲まんもんね。そういえば、去年の熊本でも同じようなことがあったよね。みんな先ちゃんの前で緊張するっていうのもあるんじゃない?なんせ大先生だからさ。
E: ワハハハッ。でも、あの博多の居酒屋、何を食っても旨かったね。
T: 店員さんも感じよかったし。
E: みんな酒強いし。
T: その強さについていけず、12時頃には目眩がし始めたワタシは先に帰りました。
E: いっつもこうだよ〜とかみんなに責められながら徳さん退席。
T: 非難ゴウゴウ。でも、もう限界。
E: その後、オイラは朝の4時までカラオケ(満足気)。
T: 先ちゃんはスゴイよ、大したもんだよ。飲み会3連チャンでしょ?頼むから、そのガッツを仕事に出してくれ〜〜。
E: うわっ、ここでそっちにくるか。


T: そして、次の日はメインイベントの「なべさん」!
E: 待ちに待った「なべさん」!!朝飯も食わずに、またまた特急ソニックで別府に逆戻り。
T: 「なべさん」の昼の営業は11時半から14時半(実は14時までだったことが後に判明)までで、その後は夕方まで中休みに入っちゃうからそれまでに食おうという計画。
E: てっきり別府駅からタクシーだと思っていたんだけど、徳さんが歩いても15分で着くって言うから・・・。
T: 「なべさん」には歩いて行くに決まっているんだよ。
E: それもそうなのかと素直に従いましたよ。でもっ、歩いても歩いても着かないじゃん!15分以上かかったじゃん!!
T: あははは・・・。でも、景色は良かったでしょ。川があって山があって海があって、雰囲気の良いアーケード街もあってさ。
E: そういえば、気になるGパンショップはあったな。ああいう古い店の奥に掘り出し物があったりするんだよな……。(とボソボソ)
T: (無視して)で、やっと「なべさん」が見えてきて、足取りも軽く店に近づくと・・・。
E: 待ち合わせていたK村さん(イベントスペースの)が悲し気な顔で立っているのが見えた。
T: それに不安を覚えてふと店の横手を覗くと・・・のれんが出ていない。とっさに小走りに店の正面に行くと、そこののれんも下げられている!(悲痛な叫び)
E: そして、扉は閉まり、そこには「スープがなくなったので終了しました」って張り紙がああ!(号泣)
T: 着いたのは13時40分頃だったのにさ・・・(涙)。
E: オレね、あの時もうほぼ限界だったの。低血糖気味だからさ、フラフラだったんだよ。でもやっと「なべさん」のあるモールが見えてきて、あぁ、これで食えるとホッとした瞬間、その状況。その落胆たるや想像を絶するモノでした。
T: オレも一瞬頭が真っ白で、何が起こっているのかわからなかった。で、その一秒後に目の前が真っ暗になった。しばらくして冷静になってから辺りを見回すと、先ちゃんとK村さんも惚けているんだよ。男3人。あの暑かった4月30日の昼過ぎ。
E: さすがに気の毒だと思ったK村さんが、聞くだけ聞いてみようということで扉をドンドン叩いて、やっと出てきたご主人に「東京から食べに来てるんでなんとかならないか」と懇願してくれたんだけど・・・。
T: 「スープが終わっちゃったからどうしようもない」って。
E: その言い方は厳しいんだけど、ちっともイヤじゃないんだよね。ないものはないと、媚びもせず、あれは本当にかっこよかった。
T: 「夜は18時からだから、その時に食べにおいでよ」って、その時にはじめて笑ってくれた。それを見たときに、あぁ、この人は本当に良い人だなぁって。でも、俺たちはその日の18時の飛行機で帰ることになっていたからね。
E: どうあがいても「なべさん」は無理。
T: ふぅ〜〜(大きなため息)。
E: なぜわざわざ1泊増やしたのか。博多からまた別府に戻ったのはなぜか。20分も歩かされたのはなんだったのか。頭の中でそんなことがグルグルしてたよ。
T: 「なべさん」を食うという、今回の最大最高の目的がもろくも目の前で打ち砕かれたかわけだから、そりゃ惚けもするわな。今年最大の不幸が起こった!と思ったもん、オレ。
E: そうこうしているうちに待ち合わせをしていたもう一人のリブロのE藤くんが来たので、そのまま「中津宝来軒」の別府店へ。
T: いずれにしろ、そこへは「なべさん」のあとにハシゴしようとしていたからね。
E: ラーメンとしてのレベルは高くて美味しかったけど・・・。
T: それでも中津本店にはやはり適わない。あのマジックがない。
E: オレらが求めているのはマジックなんだ、ということが今回よーくわかったよ。
T: それと、オーラね(笑)。メニューは本店と全く一緒だけど、オニギリはなくてご飯(小と中)がある。
E: 俺は腹ペコだったから当然ご飯も注文したんだけど、それについてくる高菜の炒めたものが旨かったな。
T: オレは本店ではシンプルなラーメンを食べたから、その日は特製ラーメン。しかも替え玉もしっかり注文。
E: そういえば、ここの替え玉には工夫があったね。
T: ふつう替え玉って麺だけが丼に入ってくるんだけど、ココはスープも入っている。
E: あれは優れものだよ、スープが薄まらないもん(熱い口調)。替え玉するとどうしてもスープが薄まっちゃうんだけど、あれはイイ!
T: これで別府にも替え玉が定着するか?
E: その後は喫茶店を探して男4人で別府をグルグル(笑)。
T: なんでも、大分県って人口当たりの美容院の数が東京に続いて多い、という話をしていたら、オレの行きつけの喫茶店が美容院に変わっていたんで、みんなで大笑い。でも、オレはすごいショックだったんだよ。
E: そりゃ、そうだ。
T: 仕方ないから昔からある、族っぽいニーチャンが集まる国道沿いの喫茶店へ。
E: そこが、「おしゃれ小屋」という絶妙なネーミング(笑)。
T: ここは、レストランじゃないかというくらいメニューが豊富で夜中まで営業している店。みんなそこでスパゲティや定食を食うんだよ。
E: 族が好きそうなメニューがたくさんありましたな。パフェつき定食とかさ(笑)。
T: はははは。
E: な〜んかさ、「なべさん」の衝撃から異次元空間に放りこまれたようにイヤなことばかりが起きたね。まず、その「おしゃれ小屋」のトイレが和式だったこと。
T: なんだ、そりゃ。
E: まあその店で催したんですわ。注文したアイスコーシーもまだこないうちに、大きな便意を。
T: はははは!ようするにウンコしたくなったんでしょーが(笑)。
E: で、トイレ行ったら和式だったと。ワタシは和式で用を足すと、まず100%脚がつるんです。だから、早く終わらせようとしたんだけど、そんなすぐには終わらない。足つらないように四苦八苦していると、ドアをコンコンとノックする音がっ。コンコンってやり返したんだけど、そのノックの主、あきらかにその場で待っている気配があるんだよ。席に戻って待っててくれりゃあいいのにさ!
T: それはかなりイヤだね。(ニヤニヤ)
E: で、案の定出たらおばさんが待っててさ。臭いと思われたら恥ずかしいから、逃げるようにトイレから去りましたよ。
T: そのとき、店内には俺らとそのおばさんのグループの二組だけ。しかも店内は広いのになぜか隣り合わせの席だったんだよね。
E: そ。待ってたのはまさにその隣の席のおばさんだった。
T: で、そのおばさんが席に戻るときに一瞬先ちゃんを睨んだんだよね(大笑)。
E: なにも悪いことはやっていなのにさ。臭かった以外は……。
T: ははは!異空間といえば、平日の昼間に男4人で喫茶店でダラダラと世間話をしていたのも、妙といえば妙だったね。
E: あ〜、「なべさん」・・・(思い出してまた涙)。
T: オレは帰省すれば食べられるけど、先ちゃんはなかなかチャンスがないからね。
E: そういえば、別府には「徳丸ラーメン」っていうのがあるんでしょ。
T: うん、オレが高校生の頃からあるんだよ。昔は美味しくなかったけれど、今はどうなんだろう。
E: でも、今でもあるということは、それなりのものはあるってことじゃない?
T: 今度食べてみるか。
E: そうしよう。だから、また「なべさん」にも必ず行くよ。
T: ウンウン。
E: 別府に来るたびに感じるんだけど、やっぱり徳さんのラーメン歴ってすごいよ。だって、オレには小さいときからラーメン屋でラーメンを食うという習慣はなかったもん。
T: 別府って本当にラーメン屋が多くて、みんな子供の頃からフツーに食っているんだよね。小さいときは親に連れられて、小学5年生くらいになると独り立ちして友達同士で。昔に比べればラーメン屋も減ったけれど、それでも人口のわりには今でも多いと思うから、オレだけじゃなくてみんな幼い頃からラーメンにまみれているんだよね。
E: オレなんてラーメン屋に行くようになったのは、大人になってからだよ。それまでは家で食うインスタントラーメンがラーメンだった。
T: 高校生の頃にはすでに友達と、きのうの「しんちゃん」は旨かったとか、「なべさん」は何曜日だとスープが旨くなるという話をしていたからね(笑)。
E: 今と変わらないじゃん。
T: あははは・・・でも、オレの友達もみんなそうだよ。
E: いやぁ、別府のらーめん環境、恐るべし。
T: 昔は喫茶店も多かったんだよね。
E: 喫茶店とラーメンといえば、徳さんの二大好きなモノじゃん。
T: オレって成長してないってことか?
E: うはははは・・・。
T: (気を取り直して)さて、みなさまにお知らせがあります。えー、近々我々はさすらいラーメン旅に出ます。
E: なぜならば・・・、実は、えっと〜。
T: もったいぶらんで早く言わんかいっ。
E: え〜、この「ラーメン道場やぶり」が本になります!(満面の笑み)
T: そーなんです(ニッコニコ)。そのために旅に出ます。
E: あそことココに行って、それからこっちにも行かないといけないね(日本地図を描きつつ)。
T: それに、再度勝負を挑みにいかないといけない店もいくつかあるしね。
E: 今年の夏は忙しいね、ラーメンまみれだね。
T: 先ちゃん、嬉しそうだね。
E: そーいう徳さんだって。
E&T (顔を見合わせてニンマリ)
T: と、いうことでみなさん、期待してください!11月には出る予定でっせー。
E: でたら、またサイン会ツアーだね(ワクワク)。
T: うん、またラーメンが食えるね(ウキウキ)。


そうなんです。この「ラーメン道場やぶり」が本として出版されるんです。どーです、驚きましたか?嬉しくなっちゃいましたか?先ちゃん&徳さんはまるで子供みたいにウッキウキ&ニッコニコです。
どこへどんなラーメンを食べに行こうか。いま、二人は全身全霊で調査中です。えぇ、ご想像通り、仕事なんてそっちのけです。はっきり言って、その調べっぷりはタダゴトじゃありません。ラーメンとなると、俄然夢中になってまわりが見えなくなる、そんな身も心もどっぷりラーメン者の二人の熱い夏やいかに?

(まとめ人/斉藤真理)